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誰でも使える地方公共団体ホームページの実現(その2)(6/9)

6. モニターによる評価で苦労されたことは?

モニターを集めるのに苦労

モニターに参加いただく方について、「みんなの公共サイト運用モデル」の「障害者・高齢者による評価手順」には障害を持った方などを入れてくださいと書いてあるのですが、実際には、その対象の方を集めるのが大変でした。協会や団体へお願いしたわけですが、単純にパソコンを持っていてインターネットを使っている方をご紹介くださいと言ってもいろんな障害をお持ちの方がいらっしゃる訳で、障害により利用されている環境が違うため、できるだけ具体的な環境を想定してお願いする必要があります。また、そういう状況を協会や団体でも把握されておらず、最終的には協会や団体の人づてにご紹介いただきモニターの方を集めることができました。今回は、視覚障害の方が2名、肢体不自由の方が2名、弱視の方が1名の計5名に参加していただきました。

モニターの方々の使い慣れた環境は自宅以外では実現困難

評価手順書の中ではモニターの方々の評価現場に立ち会う経験が必要とあります。実際には、モニターに参加いただく多くの方が自分の使いなれた環境をお持ちです。全盲の方なら、リーダーといわれるホームページを読んでくれるソフトを利用しますし、肢体不自由の方の中には補助具といって、棒のようなスティックで操作される方、一つのキーだけで操作を行う方もいます。同じ環境を提供することは物理的に不可能ですので、基本的には、モニターの自宅等へ伺って実際操作しているところを見るということになります。自宅等へ伺う場合などプライバシーの問題等もあり、今回はメールでの実施となりましたが、実施方法については今後も課題の残るところです。

設問作りも経験と工夫が必要

モニターへの設問についても評価手順書の中に設問例があり、その設問例に従ってサンプルテンプレートへの想定質問を作りました。具体的には『「トップページ」を一通り閲覧した後、「県の取組」を選択、さらに「これまでのあゆみ」を選択して、一通り閲覧。閲覧・操作しながら感じたことをお教えください。』というような設問と全般的な操作性や感想を問う4問程度としました。

研究会の席上で、世田谷区から設問が多いことで障害を持っている方の身体負担を強いる場面があったと言われていました。モニターの方に応じた質問というのも必要かもしれないなと思いましたが、どういう設問が良いのか、モニターを実施しながら経験を積んでいくしかないかなと思っているところです。

ベテランに幼稚すぎた質問・・・・・・現場の重要性を再認識

モニターからの意見では大きな改善要求はありませんでしたが、あるモニターの方から「お叱りの意見」をいただきました。設問の幼稚さに対する意見でした。

すぐモニターの方に連絡を取って、実際に利用されている所へ行って話をさせてもらいましたが、長年パソコンを利用されている方で、この方にとっては失礼な設問だったなあと実感したところでした。手順書に「必ず(最低1回以上は)利用者の評価現場に立ち会う経験が必要です。」とありますが、そのことを痛感した場面でした。

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