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「カラーユニバーサルデザイン(UD)」普及啓発のためにできること (東洋インキ) (4/4)

4.カラーUDの浸透と今後の展望

「カラーUD」への取り組みを始めてから7年、支援ツールの無償提供や各種啓発活動などの効果があってか、少しずつ、この「カラーUD」の認知度が上がってきているような気がしています。

印刷に関しては、最近では特にCSRを重視する企業が増えていることもあり、CSR報告の冊子にこの「カラーUD」の考え方や印刷技術を取り入れていただくことも多いです。また行政関連では、「ユニバーサルデザインの町づくり」を提唱する地方自治体から問い合わせをいただき、勉強会等で話をする機会をいただいたり、町のサインディスプレイの製作の相談をいただいたりもしています。他にも、家電メーカー、食品メーカー、玩具メーカー、鉄道事業者など、いろいろな分野の方々から、お声かけいただいているような状況です。

ウェブの分野でも、近年はアクセシビリティへの配慮が盛んに提唱されていることもあり、「カラーUD」の需要はますます高くなっていくと思われます。実際に、ウェブデザイナーさんに話を伺うと、「UDingシミュレーター」はなかなか評判がよいようです。それは、ツールとしての使いやすさもそうですが、アプリケーションとして軽いので、パソコンで起動した際に挙動が安定している、という特性もあるようです。やはり、使っていただいてこその無償提供ですから、こういうご意見はありがたく、とても参考になります。

あと最近では、テレビ局が災害対策として画面に表示させる、緊急地震速報などのカラーデザインについて、いくつかご相談をいただきました。テレビの緊急速報やハザードマップなどは、まさに「色で判別できなければいけないもの」ですから、私たちの技術が応用されていくのは嬉しい限りです。

色覚と見え方の問題は、これからもあらゆる場面で注目を集めていくと思います。高齢化が進展する社会においては、白内障や緑内障など、様々な目の病気が増加していきますし、その社会状況の中で解決していくべき課題はまだまだたくさんあります。今後私たちは、この「カラーUD」に関する活動をさらに発展させていくとともに、視覚に関する研究や技術開発も、引き続き積極的に行っていきたいと思っています。

*UDing ソフトは、東洋インキホームページ(http://www.toyoink.jp/)よりお申し込みいただけます。(無償配布)

取材日:
2011年2月
取材協力:
東洋インキ製造株式会社
取材者:
独立行政法人 情報通信研究機構 情報通信振興部門 バリアフリーサイト

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